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男性不妊について

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中医学からみる男性不妊

男性不妊(不育ともいう)とは、夫婦結婚同居生活2年以上で避妊せず、女性側に問題なく妊娠できないことを指します。

WHO(世界保健機構)の男女別不妊原因調査では、女性のみ・・・41%、男女共・・・24%、男性のみ・・・24%、原因不明・・・11% です。

男性に不妊の原因があるカップルが4組に1組、男女共に不妊の原因があるカップルも4組に1組、と、男性不妊が増加しています。

男性不妊の原因には、下記のようなものが挙げられます。

1. 性機能障害
2. 造成機能障害
3. 精子機能障害
4. 精路機能障害

中医学では、先天体質・過労・ストレス・過剰な性交渉・飲酒・生活習慣異常・環境不良などにより、不妊を引き起こすと考えます。

また、中医学は西洋医学と併用し、それぞれの長所をいかした方法を講じることが出来ます。

女性または男性だけでなく、夫婦そろって、からだ作りをすることをオススメしています。

まずは、精子と精液の異常による不妊について、いくつかのタイプをご紹介いたします。下の「WHO基準1999年精液検査評価」表を参考しながら、ご一読ください。

精液減少と乏精子

「精液減少症」とは1回の精液量 2ml 以下で、精液過小により妊娠できないことを、「乏精子症」とは1回の精子濃度 2000万/ml 以下で、精子数過小により妊娠できないことを指します。

 

精気不足タイプ (腎精、腎気ともに消耗、不足している)

精力減退、腰痛、耳鳴り、めまい、頻尿、倦怠無力などの症状がある

腎にエネルギーを補うと良い

【代表漢方薬】 腎馬補腎丸

 

気血両虚タイプ (気と血が共に不足している)

顔色萎黄、動悸、不眠、食欲不振、倦怠無力、軟便などの症状がある

胃腸を丈夫にし、血や気(エネルギー)を補うと良い

【代表漢方薬】 帰脾錠、腎馬補腎丸

 

湿熱傷精タイプ

(味の濃いものや、お酒などの過剰摂取により体内に余分や熱や湿を取り込んでしまっている)

頻尿、排尿痛、大便不暢、陰嚢湿疹、ただれ、睾丸の腫れ痛みなどの症状がある

体内の余分な熱や湿を取り除くと良い

【代表漢方薬】 瀉火利湿顆粒

 

お血阻滞タイプ

(打撲やけが、ストレスにより気や血の流れが滞っている状態)

胸やわき腹の張った痛み、ため息、イライラ、下腹、陰茎、陰部の刺すような痛みなどの症状がある

気や血の流れをスムーズにすると良い

【代表漢方薬】 冠元顆粒

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この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

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