最近物忘れが…。脳が疲れていませんか?
「よく知っている人なのに、名前が思い出せない」
「メガネをどこに置いたのか」
「財布をどこにしまったのか」
「書類を片付けたのだが、どこに片付けたのか憶えていない」
「たまに頭がぼーっとする」
「ミスが増えた…」
日常生活の中でよく起こる物忘れ。
「老化現象かな…」
「もう年だな」
などとあきらめてしまっていませんか。
一方、認知症になっては困るという不安も心のどこかにあるのでは?
物忘れや健忘症は脳を健やかに保つことで予防・改善出来るものです。
いつまでも明晰な頭脳でいられるように、出来ることから始めてみましょう
どうして物忘れ・健忘症が起こるの?
まずは記憶の仕組みから
膨大な情報の中、気持ちを向けたもの、覚えようとしたものが記憶となって脳に保存されます。
その場所は脳の海馬という部分で、脳の中心にあります。
しかし、この海馬、記憶出来る容量には限りがあるのです。
そこで、必要な記憶だけ、容量の大きい大脳皮質に送り、他の記憶は消されていきます。
大脳皮質に送られた記憶は長期記憶と呼ばれます。
大脳皮質の記憶量はなんと無制限だそうです。すごいですね
年をとると、海馬から大脳皮質に記憶を送る力が衰えてきます。
そのため、物覚えが悪くなったり、物忘れをしやすくなったりするのだそうです。
漢方的には?
脳に栄養と酸素を運ぶ「血」や体のエネルギーとなる「気」が不足することで、健忘症が起こると考えます。
確かに、
「脳に良い血が運ばれない」
「エネルギーも不足している」
こんな状態では脳がいくら頑張ろうとしても充分に働けませんよね。
さて、脳の「気」「血」不足と深く関わってくるのは五臓の「心(しん)」と「脾(ひ)」。
「心(しん)」は「血」を全身に巡らせる働きをもち、
「脾(胃腸)」は食べたものから「気」「血」を生みだす働きをもっています。
だから、「心」や「脾」の働きが悪くなると、
脳まで充分な「気血」が運ばれなくなってしまうのです
また、「腎(じん)」は生命エネルギーの源なので、「腎」の低下は老化につながり、
これも脳の働きの低下につながってきます。
ストレスも脳を疲れさせます。
「肝」はストレスをコントロールし、「気」や「血」の巡りを良くする働きがあるのです。
気持ちを穏やかに保ち「肝」を労わりましょう。
どうしたらいいの?
まずは毎日の生活から
● 人との会話を楽しみ、笑って過ごすよう、心がける
● 食事は旬のものを取り入れ、胃腸のためにも温かいものを良く噛んでたべる
家族やお友達と一緒に、気持ちよく食事を楽しみましょう
● ウォーキングや、ラジオ体操など、簡単な運動を心がける
● 指を良く動かし、脳に適度な刺激を与える
普段あまり使わない薬指、小指も意識して使ってみましょう。
漢方もおすすめ
気血不足に … 心脾顆粒、婦宝当帰膠、補中丸など
ストレスに … 逍遥丸、温胆湯など
血行不良に … 冠元顆粒、田七人参、血府逐瘀丸など
老化予防に … 参馬補腎丸、八仙丸、杞菊地黄丸など
★漢方薬は体質や症状によって使い分けますので、服用の際は漢方の専門家にご相談ください。
物忘れは年をとると起こるように思いがちですが、最近では若い人にだって多いそうですよ。
最近はスマホやパソコンを夜遅くまで見ていて、寝不足になってしまったり、朝から冷たいものを飲んだり食べたり、コンビニの食事で簡単に済ませたりという若い人も増えているようです。
遅くまで目や脳を酷使し、十分な栄養もとれていない、こんな状況では脳は疲れ切っています。
若いからと言って、自分の健康を過信しないように。
最近物忘れが気になる、脳が疲れていると感じる、そんな方は年齢に関わらず、早めのケアを。
生活習慣改善 + 漢方で、脳をスッキリさせましょう。